備前・備中・備後産地

備前・備中・備後産地

備前・備中・備後産地/デニムや厚地織物を

写真提供:岡山県織物染色工業協同組合(倉敷染)

綿厚地織物やデニムで知られる備中・備後産地。岡山県が備中、広島県が備後にあたります。岡山県の繊維産業は江戸時代の綿花栽培に始まり、綿織物、デニム、 染色、洗い加工、縫製に広がっています。広島県は福山市を中心に備後絣の産地でした。この絣から戦後、デニムへと生産を転換してきました。絣は糸を芯まで染めるカセ染めですが、これではデニムの色落ちという特徴が出せません。このため、産地企業のカイハラがロープ染色機を独自に開発してデニム製造の足掛かりを築いたといわれています。縫製業が産地にあるころから最近はファクトリーブランドも誕生しています。

一方、岡山県織物染色協同組合は、サステイナブルなモノ作りに向けて「倉敷染」をスタートしました。世界水準の厳しい薬剤規制基準で生産することで、安心安全な繊維製品を提供しています。これも時代ニーズをとらえた取り組みでしょう。