京都産地

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京都産地/応仁の乱と手描き友禅

写真提供:西陣織工業組合

 「西陣」は西陣織工業組合の登録商標です。京都市街の北西部に位置します。室町時代、世の中を二分した応仁の乱(1467~1477年)が終わると、各地に逃げていた織物職人が、山名宗全の率いた西軍の陣地が置かれた地域で織物作りを再開したのがその由来といわれています。平安遷都とともに宮廷の織物を管理していた織部司(おりべのつかさ)とよばれる役所が設置されたのが始まりで、綴(つづれ)、経錦(たてにしき)、緞子(どんす)などの先染め紋織物を作っていきました。こうした図案から撚糸、糸染め、機準備、製織、仕上げなどの高度な技術はやがて、全国の様々な産地に広がっていきました。

 京都産地では江戸時代に手描き友禅が始まり、染めの技術を育んできました。布に模様をつける友禅や、捺染技法を使った型紙友禅などです。京都は手捺染、機械捺染の産地としても発展してきました。